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価格はどうやって決めれば良い?
ハンドメイド作品の販売価格の設定は自分で行うことができるぶん、迷いやすいです。
自分のなかで基準を持つことで、スムーズに価格決定ができるようになります。
価格設定で注意したいこと
ハンドメイド作品の販売価格を設定するときに、絶対にやってはいけないのが「材料費を基準にする」ことです。
例えば、材料費が500円かかったとしてそこに+a(利益)の金額を足して700円で販売するのはNGです。
材料費だけが頭にあると「200円の利益がでる!」と考えてしまいますが、それでは継続的に制作をつづけていくのは難しいです。
ハンドメイド作品の販売にかかる5つの費用
1.材料費
作品1個あたりの材料費です。
まとめて材料を仕入れたりして、単価を抑える工夫をしましょう。
よく使う定番のパーツを決めておくと材料のロスや仕入れ回数を減らせます。
2.制作費(人件費)
作品を1個制作するときにかかる人件費です。
例えば、時給900円だとして1個制作に20分かかるとなら制作費は300円です。
同じ作業を一度にすると時間短縮になります。
3.ラッピング材料費
ラッピングにかかる材料費です。
クリアパックや台紙、リボンなどの費用です。
4.梱包費用
封筒やダンボール箱、プチプチなどの費用です。
5.販売手数料
インターネット販売・委託販売・イベント販売など、どの販売方法でも販売手数料や参加費がかかます。
6.その他、事務処理
具体的に費用と感じにくいですが、事務処理にも時間がかかるため、仕事として考えるなら人件費が発生するはずです。
インターネットに出品するときに写真撮影、文章入力にも時間がかかります。
(在庫があれば2個目からは、ほとんどかからなくなります。)
また、発送するときにも梱包や窓口に出向くなど手間がかかります。
(沢山売れるようになれば、まとめて発送できるので効率がよくなります。)
価格設定の例
仮の費用で計算してみると
材料費500円
制作費300円
ラッピング材料費30円
梱包費用30円
販売手数料250円(2,500円の品×10%)
その他事務処理(20分300円)
合計1,410円
になります。そこに+aした金額が利益になります。
つまり材料費500円でも3倍以上の金額で販売しないと赤字になるということです。
趣味で販売している場合はそれでも良いと思いますが、仕事にしていきたいとなると厳しいです。
出品したすべての作品がすぐに売れるわけではないので、材料費が先にかかります。
次回作の材料費なども捻出できないと、つづけていけなくなります。
今回の例では2,500円以上の販売価格が良いと思います。
材料費500円だとしても、2,500円で買ってもらえるような作品づくりをしていきましょう。
もちろんもっと制作時間を短縮して価格を落とすこともできると思いますが、単価が低いと制作数がカギになってきます。
一人で制作できる数には限りがあるので、1ヶ月に何個つくれるかもよく考えましょう。
逆にオリジナリティのある作品で単価が高い「こだわりの逸品」をつくるという方向もあると思います。
相場を調べる
費用から販売価格を設定すると、相場的に高すぎる場合があります。
ハンドメイドマーケットで自分の作品と同じようなものを探してみましょう。
もし自分の作品と同じようなものが1,500円で売られていたら、2,500円で買ってもらえるでしょうか?
この場合は価格を下げるか、自分にしかないオリジナリティを出していくことになります。
オリジナリティの出しづらい作品は価格の勝負になってしまうので、できるだけ避けた方が良いです。
販売に慣れてきたら、販売価格にも気を配って作品の企画をしましょう。
松竹梅の法則
販売価格を決めるのに「松竹梅の法則」も参考になります。
心理学では極端の回避性と呼ばれ、人は3段階の種類から真ん中を選びやすいという心理です。
- 松 4,000 豪華、最品質
- 竹 2,500 少し凝っている、品質が良い
- 梅 1,500 シンプル、簡素
の3段階では「4,000円では高すぎる…でも1,500円の作品は物足りない、2,500円の作品がちょうどいいな!」
とつい真ん中を選ぶ心理傾向があります。
竹の作品をメインに、比較対象として松や梅の作品も出品しましょう。
購入するときに選びやすく、決断しやすくなります。
わたしがハンドメイド作品の価格設定で失敗したこと
わたしの作品は材料費が1,000円〜1,500円ほどかかるので、まとめて仕入れをするとかなり高額になります。
初期の頃はあまり材料費以外の費用を考えていなくて、+1,000円ほど足して2,000円〜2,500円で販売していました。
でも在庫が売れない間、売れた利益から材料を購入していたら、かなり苦しい状態に…(泣)
結局いまは+2,000円、3,000円〜3,500円で販売しています。
他の作家さんと差別化をはかるためにデザインを工夫したり、サービス(発送を早く)などに力を入れています。
不思議なことに売れ行きが落ちたという実感はないです。
作品によると思うのですが、ハンドメイド作品に関しては「安すぎる」必要はないのかもしれないと感じています。
自分の時間に対しても適切な価格設定をしないと心が折れるので、販売価格はよく考えて自分の設定基準を持ちましょう。
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